-
-
電源選びのコツ ―Prescottに関して―
  Prescottに関して 2004.03.26
 

Prescott(プレスコット)版Pentium4はNorthwood(ノースウッド)版に比べ、消費電力・発熱量共に格段に多くなっています。
また、プロセスルールも0.13μm→0.09μmとなり、電気信号のやり取りもシビアになっています。
従って、Northwood版で使用できていたものがそのまま使えるとは限りません。
特に電源については、下記のように消費電力の増加に対応していなければなりません。

  • Northwood版3.4GHz 89W
  • Prescott版3.4GHz 103W

また、発熱量の増加の問題についても多くの場合、電源ユニットとCPUが近い位置にくるので CPUの熱の影響を受けやすい為、電源ユニットの冷却効果も上げる必要があります。こういった問題を解決する為に弊社では、ケースファンの組み込みを推奨しております。
ケース内部の充分なエアフローを確保する事により、少しでも熱による影響を少なくする為です。
更に、2004年第2四半期にはLGA775版Prescottも登場予定となっており、この際にM/Bの規格が 変更される予定です。
ATX Specification Revision2.2となり、話題のPCI-Express対応となる予定です。
これにより、より多くの+12V供給が必要となり、メインコネクタが従来の20pinから24pinへと 変更されると予定されています。
これの主目的はPCI-Expressへの対応なので、将来的にも24pinがスタンダードになっていくと 考えられます。
更には、あまり知られていませんが、Prescottでは電源だけでなくケースにもある制限を指定しています。
「38℃ケース」という概念があります。
これは、CPUに送る風、つまりCPUクーラー付近の温度を常に38℃以下に保たなければならないというものです。
これを実現するのに一番適しているのが「パッシヴダクト」です。
パッシヴダクトにより、ケース外の空気を取り入れる事で38℃ケースの条件を満たす事ができます。
また、それ以外にもケースの前後にエアフローのしっかりしたケースファンを取り付ける等して条件を満たす事もできます。
もちろん電源もストレートファンのものを採用して、少しでもケース内部の温度を下げる等も有効です。

 
-