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Core i7-860とWindows7 RCで、fit をマイクロATX最強ゲームマシンにしてみました
DATE:2009/10/09
第五章
「Core i7-860とWindows7 RCで、fit を」…

Core i7 860+SSD+DDR3-1600のWindows7 RCは超快適
 Core i7 860が発売され、Windows7発売前という事で始めたマイクロ ATX Game マシンSuper fitは、今までのパソコンの使用感を一蹴するほど快適なパソコンでした。
 今回の「パソコン使用時の快適度が大きく上がった理由」は、CPUとOSの能力向上だけではなく、SSDとオンボードメモリーの転送速度のアップがあったからです。
 特にSSDによるデータ転送速度のアップは、HDDによるRAIDを凌駕し、HDD RAIDの欠点である発熱とノイズといった難点を克服しています。
  また、メモリーに使用したDDR3-1600(PC3-12800)は、データ転送速度が12.8GB/秒。この速度は、DDR2-800(PC2-6400)のデータ転送速度6.4GB/秒の2倍の早さになります。
 もちろん、CPUやOS、特にWindows7 RC版の扱い易さも大きなファクターでした。

「ENGTX285/HTDI/1GD3」は静かな方だった?
 今回使用したビデオボード「ENGTX285/HTDI/1GD3」 のファン最高回転時のノイズを、私はもの凄い音だと感じたですが、どうやらGeForce GTX 285を搭載したビデオボードは、どのメーカーのビデオボードでも同程度のノイズに成るらしいのです。というのも、現在のビデオボードはGPUメーカーから提示されたリファレンスガイドを元に作るため、一部のビデオボードメーカを除き、GeForce GTX 285のビデオボードは、ファンが最高回転数に成るとウルサク成ると考える方が妥当との事でした。そしてその中でも「ENGTX285/HTDI/1GD3」は静かな方のビデオボードらしいです。

 試しにSuper fitのビデオボードを「ELSA GLADIAC GTS 250 1GB」に代えて、同じ3Dゲームをプレイしてみました。このビデオボードだと、R2以上のゲームでは、設定をデフォルトにしないとプレイ中にコマ落ちします。デフォルト設定であれば、どのゲームもプレイに支障はありませんでした。ノイズは、3D負荷時にファンの回転数は上がりますが、ノイズ自体がウルサイと感じることは有りませんでした。「ENGTX285/HTDI/1GD3」の2/3程度のウルサさといった感じです。しかし、能力的には1/2になってしまったような気がしました。

Super fitのビデオボードを「ELSA GLADIAC GTS 250 1GB」にした場合のベンチマーク

モンスターハンター フロンティア ベンチマーク
1920x1200x32bit
・全てON(フルスクリーン)SCORE 6496
・全てOFF(ウィンドモード)SCORE 5656
1280x720x32bit
・全てON(フルスクリーン)SCORE 12468
・全てOFF(ウィンドモード)SCORE 12075

バイオハザード5
DX10 フルスクリーンモード
ベンチマークB
1920x1200x32bit
・全て最高値(最高画質)33.0fps 評価B
・デフォルト(標準画質)55.4fps 評価B
1280x720x32bit
・全て最高値(最高画質)51.7fps 評価B
・デフォルト(標準画質)73.8fps 評価A

3DMark06 スコア 15532
Windows 7 が発売されたら 

 Windows7は64bit版で決まりです!

 Windows7 64bit版にネイティブ対応しているソフトウエアは、ゲームソフト以外の一般ソフトでも数少ないのが現状です。Photoshop CS4 や3DCG制作ソフトのShadeにVue。DTMでSONARなど主に制作ソフトでの64bit化は進んでいますが、ゲームソフトやMicrosoft Officeなど、現行ソフトウエアの大半が32bitです。
 とはいえ、次のビジネスソフトOffice 2010では64bit版もリリースされる予定で、発売は2010年第1四半期(7月〜9月、つまり1年後です)となっています。これからは、ネイティブで64bit OSに対応するソフトウエアも、どんどん増えるでしょう。
 さらに、今回32bit版と64bit版のWindows7 RCでゲームパフォーマンスを比較してみましたが、ベンチマークの差は誤差の範疇程度でしか無かったり、実際にゲームをしてみると全く差を感じられなかったり、32bitのゲームなのに64bit版の方がパフォーマンスが良かったり(もちろん逆もあり)と、明確な判定が付けられない結果に終わっています。

 したがって、Windows7 は64bit版でも良いのではないでしょうか。両者に差が無く、いずれは64bitネイティブ対応のゲームソフトも出てくることを考えれば64bit版で問題ないでしょう。ゲームをしながらのブラウジングやMusic listeningも64bit版ならメモリーを積んだ分だけ操作は快適になります。

でも、本当にWindows7 64bit版でだいじょうぶ?

 私は、「第四章 Super fit で、フルHDビデオを編集してみた」の回で、次のように述べています。

基本的に動画編集をするパソコンのOSに64bit OSはお勧めしません。その理由は、現在の動画に関するソフトウエアは、
ほとんど32bit用に作られているからです。
そのため、64bit OSだと処理時間(例:エンコードやプレビューなど)が32bitより遅くなったり、
プログラムエラーにつながる可能性があります。
また、ビデオカメラメーカーから提供されるソフトウエアやデバイスドライバーの中には、
64bit OSでは使えない事を明記した物もあります。
 そうです、その通りです。パソコンで動画を扱う場合64bit OSは避けた方が良いのです。 動画再生ソフト(動画プレーヤ)も64bitが苦手です。 Adobe Flash Playerも64bit版はまだ出ていません。

 しかし、それでもWindows7 は64bit版で良いのです。
 なぜなら、
 今まで使っていたOSとWindows7 64bit版で、デュアルブーストにすれば問題解決!

 この手があるのです。
 デュアルブートにして、いま使っている32bit OSも、使えるようにしておくのです。メインで使うのはWindows7 64bit版で、 32bit限定ソフトを使うときだけ今までのOSを起動すればいいのです。
 ちなみに、Vista64bit版に「Internet Explorer (64 ビット)」が有るのですが、Flash Playerが64bitに対応していないため、使えませんでした。Vista64bit版のブラウザはFlash Playerの使える「Internet Explorer (32 ビット)」を使かっています。

 または、Professional以上のエディションを使う!
 32bitソフトウエアをWindows 7 64bit版で使用するもう一つの方法に、「Professional」以上のエディションを使うという方法もあります。「Professional と「Ultimate」のエディションには「Windows XP モード」というエミュレーター機能が付いています。この「Windows XP モード」 は、Windows 7でXP用のアプリケーションソフトを起動するための機能で、XP OSまでで、しか動かないソフトウエアを継続して使うための機能です。
 ただ、この方法はチョット曲者です。あくまでもWindows7上で仮想XPとして動かすため、起動するソフトウエアによってはパフォーマンスが落ちる事がゼロでは有りません。さらに「Home Premiumエディション」と「Professional / Ultimateエディション」の価格差が1万円以上である事も検討の余地となります。
 だったら、デュアルブートで良いじゃなかって?。一見すると、デュアルブートにすれば、この機能は意味のない物のように思われますが、デュアルブートでインストールしたXPは2014年4月でサポートが切れてしまいます。(Professional / Home Edition共に終了)しかし、「Windows XP モード」はWindows 7上で動作するため、Windows 7のサポート終了までXP用のソフトを起動させる事ができるというわけです。

デュアルブートもProfessionalも無理な方は、Windows 7 32bit版か、現状維持でお願いします。
最後のご挨拶 
 五回に渡って「Core i7-860とWindows7 RCで、fit をマイクロATX最強ゲームマシンにしてみました」
と題して、最新ハードウエアと新しいOSについて、実際に使用する事を前提としたレポートをお届けしました。
 このレポートを振り返ってみて、
 Windows7 RCは、今までのどのOSよりもインストール作業が楽。使用感はVistaよりXPに似た感じ、「見た目(GUI)」はVistaとほぼ同じだが、どことなくすっきりとした(シンプルな)感じがXP似ているなと思った。
 Core i7-860は「P55」のチップセットマザーで稼働させたのですが、とてもパワフルなCPUだと感じました。もちろん、メモリやSSDの転送速度のアップがCPUの力強さをバックアップしています。

最後に fitは、マイクロATXなのにハイエンドデスクトップとしての機能が搭載可能な「ビックスモール」なパソコンケースだと感じました。
Super fitは、高負荷の3Dゲームをやらなければとても静かですしね。

私のレポートはこれで終りです。短い間でしたが、お付き合い頂きありがとう御座いました。
FRESH FIELDから本レビューで使用したパソコンと、パーツ構成の近いゲーム・パソコンが発売されました。
最新の高性能パソコンを手軽に入手するチャンスです。
FRESH FIELD 3D GameEdtion   - 3D ゲームエディション -
このレポートは事実に基づき書かれています。ただし、同一の機材においての、動作保証や数値の再現保証をしている訳ではありません。
電力環境や構成パーツのロット、使用頻度によっても再現されない可能性はあります。
また、文中での当社製造販売している製品以外のパーツについてのお問い合わせには、一切お答えできません。
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